麻生建築&デザイン専門学校
卒業進級制作展2021

建築分野 卒業・進級作品DESIGN FIELD

建築工学科

Rakuen~音楽と癒しの広場~

作者:瀬戸大輝

所属学科:建築工学科

コンセプト

現代の日本において、生のクラシックやジャズの音楽を聴く機会が少なくなっている現状がある。また、日本人はどの年代も約半数以上の人がストレスを抱えている。音楽にはストレスを軽減する効果があることが多くの研究によりわかっている。 元々音楽が盛んに行われており、九州各地からプレイヤーを呼びイベントが毎年行われている北九州市小倉南区平尾台という土地を設計地とした。景色も良いため癒しが多く感じられ今回の設計に合うと考えた。近くには駅もなく、山を下りて少し離れた場所に苅田北九州空港があるが交通の便が悪いため、この場所にホテルを建てることでより多くの人に来てもらうことができると考えた。 この平尾台という土地を日本の音楽の中心地として発展させ、多くの人に癒しを与えることのできる音楽ホールとホテルを計画した。

Concert Hall

元々あったステージに近いデザインにし、これまで使いにくかった部分を改善していった。これまでメインステージではマーチングも行われていたため、マーチングができる広さを保たせている。 広い平尾台では音が散り、広がりにくいため屋根の形を前方に広がるような形にし、音がまっすぐ広く飛ぶように計画している。 ステージ裏には控え室が5室あり、演奏順の交代制で使用可能にする。こうすることで他チームと楽器のすり替わりや間違いもなくなり、楽器が傷つくこともなく安心して使用できる。また、それぞれにドアがついているため、防犯性も上がる。この音楽ホールは演奏者が使いやすいよう、演奏者目線で計画した。

Rest Hotel

平尾台自然の郷の地形に合わせて曲線を持ってくることにより、景観を損なわないようにしている。また、テラス部分は曲線に沿った縦格子を設け外からは見えにくく、中からは外が見えやすい、プライベートを確保した構造になっている。音楽ホール側のすべての客室はテラスから音楽ホールが見え、演奏をホテルで聴くことができる。そうすることで自由に音楽を楽しめ、リラックスした状態で音楽を聴くことができる。 ロビーは誰でも気軽に入れるよう、ガラス張りにし広々とした空間を感じることができる。また、誰でも入れるようにすることで広い平尾台の土地の休憩スペースとしても使用できると考えている。

カフェスペース

全面ガラス張りにすることで、平尾台の景色を一望できる空間にした。そうすることで、自然を感じることができる空間としてリラックス効果も期待される。また、店内にはピアノと小さめのステージを設け自由演奏スペースとしている。定期的にカフェ内でイベントを開催もでき、誰でも自由に演奏することができる。 普段趣味程度でやっている人や、人前で演奏する機会がない人達など多くの人に、練習してきた成果などを発揮するチャンスを作ることができる。大きな舞台ではないが、人前で演奏することは自身にもつながり達成感を感じることができると思う。このように小さなことからでも音楽には広がりが見える。このような施設があるとより多くの人に音楽が届けられ、日本人のストレスの軽減などにもつながってくると思う。

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